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新しい生命の誕生を祈願して、「帯祝い」を行いましょう
安定期に入った妊娠5ヶ月目の戌の日には、「帯祝い」を行います。神社にお参りをしてお祓いを受けた帯をいただき、おなかに巻いていきます。安産祈願で知られた神社では、すでに祈祷した帯を用意しているところもございます。安産の神様は日本橋水天宮(東京)が特に有名ですが、水天宮の安産御守りである”御子守帯”を授けていただけるほか、昇殿し、安産祈祷も受けられます。
この帯は「岩田帯」と呼ばれていて、かつては主に木綿のさらしなどでございました。お腹の赤ちゃんの位置を安定させる効果があります。現在では、より実用的な妊婦用のコルセットやガードルを使うことも増えてきています。
「帯祝い」のルーツは、神話の世界まで遡ります。
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「古事記」によれば、戦場で産気づいた神功(じんぐう)皇后が石と一緒に腹帯を巻くことで身体を冷やして出産を遅らせ、凱旋後に無事わが子を産んだそうです。この故事から宮中では安産祈願の儀式として伝わってきましたが、江戸時代になると庶民にも広がっていきました。
【帯祝い】Q&A
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1どうして戌の日なの?
犬は多産で、お産も軽いことがその理由です。戌の日は12日ごとに巡ってきますので、体調をみて神社へお出かけになられると良いと思います。
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2「岩田帯」の由来は?
「結肌帯(ゆいはだおび)」と呼ばれていた肌に巻く帯が、呼び方を変えて「岩田帯」になったという話もあります。他にも語源が「祝田帯」であるという説もあります。また、「岩のようにたくましく、丈夫な赤ちゃんが生まれるように」という願いもあるようです。
諸説ございますので、正しい答えは分かっておりません。 -
3「岩田帯」は、自分で購入するの?
一昔前は、女性側の母親が贈る事が一般的でした。ただ、最近は神社で祈祷や安産お守りとセットで用意してあったり、妊婦検診にかかっている産院で巻いてくれることもあります。
岩田帯(帯祝い)の祝い方は?
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岩田帯を贈る場合の帯の表書きは、女性の実家から贈る場合とそれ以外とで異なります。
女性側の実家から贈る場合の表書き 「祝の帯」「祝い帯」「御祝」
妊婦の実家以外から贈る場合の表書き 「御帯」「御帯祝」「御祝」となります。 -
帯ではなく現金を贈る場合の相場は?
帯祝いの贈る金額は3000円~5000円が相場とされています。ご実家からのお祝いであれば1万円を包んでも良いかもしれません。
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お祝いとして贈る際の熨斗紙の表書き・水引は?
熨斗紙の表書きは、「御帯祝」「御祝」「御帯料」「帯掛御祝」です。
水引は紅白の蝶結びとなります。